前回の続きになります。今回は、単三形の電池ボックスを使って、ジャン
プスターターを充電したいと思います。誰も興味がない内容ですが自分だ
けワクワクしています(笑)
使用する電池ボックスですが、USB出力ができる製品にしました。
■ オーディオファン 電池ボックス USB出力対応
● 寸法:76mm×65mm×19mm
● 重量:約37.5g
● 電池:単3電池 4本用 6V (1.5V × 4) または、4.8V (1.2V × 4)
● USB出力:USB A (メス) ON/OFFスイッチ付き
ちょっと残念だったのが、こちらの製品は、渦ばねしかないことでした。渦
ばねとは電池を押さえる渦巻き状のばねで、他には板ばねというものもあり
ます。
どうやらこの渦ばねは、板ばねのものより接触抵抗が大きいようなのです。
接触抵抗が大きいということは、それだけ電気が損失するので、100ある電
気が、90や80になるということなのです。そんなに損失しないかも・・
まぁ その程度なら気にならないと思われる方もいらっしゃいますが、自分は
どうしても気になります。非常時などでも貴重な電気を接触抵抗なるものに
よって無駄に損失したくないのです。
オイオイ、そんなことより単三電池での充電どうした?って話ですが、結論
から言うと充電池になりますがエネループPROでは、4本で問題なく充電で
きました。 しかし・・・アルカリ乾電池では、残念な結果になりました。
単三形エネループPROにて充電された直後のようすです。充電時間は、
1時間10分 でした。 思ったよりも時間が掛かりました。
電力量をざっくりと計算してみました。実際は時間の経過と共に電流値も
変化するので、あくまでも参考ですが・・・
消費電力量 (Wh)= 電流容量 (Ah) × 電圧 (V)
(式) Wh = mAh × V ÷ 1000
約5.3Wh = 1,040mAh × 5.09V ← USBチェッカーでの値 ※少し補正
約5.3Wh = 3,534mAh × 1.5V ← 単三乾電池に置き換えた場合
消費されたエネループを充電して容量を確認したところ電力量に換算する
と4本で 約5.6Wh 消費されていたことが分かりました。計測機器の精度に
もよりますので、これもざっくりな目安です。
これを踏まえると単三電池3本分?くらいの電力量ということになるでし
ょうか? でも容量を全て使える訳でもないので、4本くらいでしょうか?
乾電池の種類によっても異なりますが・・・
計算が難しいところですが、本製品は充電中でも少しづつ放電しています。
なので、少ない電流では、ずーっと充電されないってことが起こります。
※本製品とは、BUTURE SC10 ジャンプスターター です。
ということは、多い電流で充電する方が効率が良いのですが、電流が多
くなると接触抵抗や電池内の抵抗も大きくなるという問題も生じます。
とここまでは、勝手な持論を述べておりましたが、実際にアルカリ乾電池
で本製品を充電してみると意外なことが分かりました。ちなみに乾電池は
パナソニックの乾電池エボルタ(LR6EJ)です。
結論から言うと、アルカリ乾電池(エボルタ)で本製品を充電するには、12
本必要だったということです。別のアルカリ乾電池では、容量の違いもあ
るので異なる結果になると思います。充電時間は、2時間10分 でした。
詳細を説明しますと電池ボックスにアルカリ電池を入れて本製品を充電す
るには、DC入力からになります。USB-Cからでは、電圧が高くてエラーに
なります。 電圧が下れば 、USB-Cからも充電ができます。( 6V以下? )
最初の1組目の電池では、本製品を約50%まで充電できますが、電池が減
って電圧不足になると充電と停止を繰り返します。2組目の電池では、約
80%まで充電しますが。またも充電と停止を繰り返します。3組目で100
%まで充電することができます。
各乾電池には、まだ電気が残っているのですが、本製品を充電できる電圧
以下に下ったため、充電できなくなります。
なので、乾電池に電気が残っていても使えない状態になります。乾電池を
測定したら 1本あたり約1.35Vでした。
アルカリ電池を入れて、ずーっと充電しているとどんどん電流が下って、
最後は 0.4A前後にもなります。エネループPROでも電流が下るのですが、
最低でも0.8A前後でした。
↓ エラーのようすです。 E04:over voltage protection ( 過電圧保護 )
6Vを超えているからと思われます。(6.11V)
↓ 製品の裏にエラーの説明が書いてます。
↓ DC入力での場合です。
電圧が高いのでDC入力での充電となります。充電が開始されるとなぜか5
V付近にまで下ってしまいます。 入力電圧が調整がされてる?
使用している「DC入力用のUSBケーブル」は、本製品に付属していないの
で別に用意する必要があります。※USB-A ~ DCプラグ 外径5.5φ 内径2.5φ
ここから少し別の話になります。電池ボックスの渦ばねの接触抵抗が大き
いので損失になるという話をしましたが、早速実験してみました。渦ばね
部分に電線をはんだ付けして効果を検証します。
右:加工前 左:加工後
加工前
加工後
完璧です(笑) まぁ どうにか付けました。余計なところまではんだがついて
しまって、ばねとしての機能するか不安でしたが、なんとか使えました。
↓ 気になる結果ですが、こちらになります。
上:加工前 下:加工後 ※充電中なので電圧は下ってます。
■USBチェッカーでの数値
加工前:4.83V 1.47A 7.23W
加工後:4.86V 1.85A 9.18W
数値が落ち着いたところで計測してます。約20%ほど改善されました。
20%は意外と大きいですが、電流が増えると抵抗も大きくなり、電池内の
電気が減少すると電流も下がるので、やがて差は縮まると思われます。
冒頭の単三アルカリ電池での実験でも、電池ボックスの加工版?であれば、
もしかしたら、8本でも充電が可能だったかも知れません。
( 4.69V 0.83A 4.23W )
こちらは、GOAL ZERO 社 (ゴールゼロ)の古いバッテリーパックです。
同じ電池を入れて試したところUSB出力が、5V 最大1A (5W) の仕様でした。
このように電池ボックスによっては、USB出力電流が1A以下の製品もあり
ます。出力される電流が少なくても充電されるのですが、充電が完了する
まで多くの時間が掛かります。でも 電池には最適なのかも・・・
今、考えているのは、今回の電池ボックスのばねを板ばねに変更したらど
だろうか?とか考えてます。そんなに変わら結果かも知れませんが、とて
も興味があります。もしかすると、もっと良くなるのでないか・・・
次回になってしまいますが、1.5V リチウム乾電池を使用して同じく充電の
検証をしたいと思います。
ということで今回は、ここでおわりになります。
※本製品では、強制的に蓄えられた電気を放出することができます。一度
100%まで充電する必要がありますが、クルマのバッテリーがゼロの状態
でも、使用が可能です。 (本製品:BUTURE SC10 ジャンプスターター)
電源ボタンを10秒以上長押しするとカウントが開始されます。
↓ MONO担当 様の動画です。 ( Autowit SuperCap2 )
↓ 倹約DIY 様の動画です。 ( 電池ボックスの問題点 )
最後まで 読んでくれて ありがとうございます。
また見てね~
(*´∀`)。o○ リチウム乾電池の実力に期待してます。